先日もやい工藝に行くと小代焼・ふもと窯の器が並んでいました。
ふもと窯は熊本を代表する陶工である井上泰秋さんの窯です。泰秋さんは熊本民藝館の館長も務め、作陶の傍ら民藝の普及にも力を入れています。息子の尚之さんは小石原焼・太田哲三窯に学んだ後ふもと窯に戻り、父・泰秋さんとともに作陶に励んでいます。雰囲気の違う二人の器が隣同士に並んでいるとお互いを引き立てあって、どちらも欲しくなってしまいます。
moyaisではまだ取り扱ったことのない色の器を発見しました。
これが「黄小代」といわれるものです。黄小代、青小代、白小代、飴小代と分けられる小代焼の色は、用いる釉薬と窯の中の炎で決まります。
飴小代も力強さが溢れています。打ち水をするように釉薬を柄杓で土の表面に流しかける「打掛流し」が美しいですね。
同じ打掛流しのお皿の中で私がいいな、と思ったのはこちら。線だけではなくたまたま落ちたのであろう釉薬の点に趣があります。同じ黄小代ですが一つ一つ印象が違って見比べるのが楽しかったです。
徳利の形にも骨格が感じられます。登り窯ならではのなんとも言えない色合いです。次回はmoyaisでも黄小代を注文したいと思います。